2016.02.12

株式会社設立時の取締役の任期の決め方

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株式会社を設立する場合に定款に記載する内容の1つに「取締役の任期」があります。「取締役の任期」の機関を決めて定款に記載する必要があります。株式会社を設立する前に内容はしっかりと把握しておきましょう。

取締役の任期のポイント

【目次】
1.取締役の任期設定のルール
・取締役の任期の詳細な期間について
2.取締役の任期を変更すると費用がかかる
・取締役の任期が2年のままの場合は延長手続きをしよう
3.1人で会社設立を行う場合
4.2人以上の役員で会社設立を行う場合の注意点
・株式保有数によって変わる権限

 

1.取締役の任期設定のルール

株式会社の「取締役の任期」設定には以下のルールが存在します。

  • 公開会社の場合:取締役の任期は2年まで
  • 非公開会社(株式譲渡制限会社):取締役の任期は最長10年まで
  • 監査役の任期:監査役の任期は4年

上記のように公開会社と非公開会社(株式譲渡制限会社)でルールが分かれています。

公開会社と非公開会社(株式譲渡制限会社)とは株式の譲渡や売買は基本的に自由(会社法127条)ですが、その譲渡部分に制限(譲渡制限)をかけるのが非公開会社であり、制限を書けないのが公開会社といいます。詳しくは「公開会社と非公開会社(株式譲渡制限会社)とは?違いを説明」を確認してみてください。

新しく株式会社を設立する場合はほとんどが非公開会社(株式譲渡制限会社)です。つまり、最長10年まで任期を決めるとができます。(新会社法の施行で変更になりました。)

 

取締役の任期の詳細な期間について

2年まで、10年までと記載しましたが、正確にには取締役に選任されてから2年以内に終了する事業年度に関して、決算承認の決議がなされた定時株主総会が終わるときまでです。(監査役も同様)

例えば、2016年4月に会社設立をします。決算月を12月と設定した場合、2年以内に終了する事業年度が2017年12月となります。そこで、定時株主総会の期間が決算後から3ヶ月とした場合、2018年3月が任期になります。
(定時株主総会に関しては「定時株主総会の開催日を定める」を確認してください。)

 

 

2.取締役の任期を変更すると費用がかかる

例えば、役員の任期を非公開会社で3年にしていたが、10年に変更する場合には、定款を変更する必要があるため、費用(登録免許税)が発生します。定款を変更する場合の費用に関しては「株式会社定款変更の実費費用(登録免許税)一覧」を確認してみてください。

役員の任期もそうですが、株式会社を設立する際に決めることを一度変更すると費用が発生しますので設立にはしっかりと準備が必要です。「株式会社設立の準備」を確認して注意して決定しましょう。

 

取締役の任期が2年のままの場合は延長手続きをしよう

平成18年の会社法の改正で今まで株式会社の「役員の任期」は2年でしたが、10年に延長となりました。その場合には、役員の任期延長手続きを行うだけで登記の必要がないため、費用が掛かりません。

行える条件の会社以下の通りです。

  • 非公開会社(株式譲渡制限)であること
  • 株主総会の特別決議で承認を得ること

上記2つの内容が必要になります。臨時株主総会を開いて承認を得る、そして議事録を作成し、その議事録と定款を一緒に保管しておく。この作業でOKになります。(議事録の作成には注意しましょう。)

また、任期を終えてしまっている(満了した)場合は、いったん登記が必要なとなりますので注意が必要です。

 

 

3.1人で会社設立を行う場合

取締役等の任期については、株主から経営の委任を受けている状態となり、その期間を定めるものです。1人で会社設立を行う場合には、基本的に以下の構成となります。

  • 株主(出資者)=あなた
  • 経営者(取締役)=あなた

上記の場合は、「あなた」が「あなた」に委任をしているわけなので、5年から10年の間で設定して問題ないでしょう。1人で株式会社設立を行う場合は手間と費用を考えて10年に設定するのが一般的です。

 

 

4.2人以上の役員で会社設立を行う場合の注意点

2人以上で会社設立をする場合には取締役の任期には注意してください。(株主=2名以上だった場合)例えば、10年で役員の任期を設定した場合にあなた(代表取締役)が他の取締役を辞めさせたくなったとします。

その場合、取締役には任期があるので、以下の方法を取る必要が出てきます。

  • 任期の短縮等の定款の見直し
  • 役員を解任する

株式の保有数によっても権限が変わりますが、役員の任期を短縮する場合でも株主総会での承認が必要になります。また、「あなた」が代表取締役だからといって取締役を無碍に解任した場合、残りの任期の役員報酬を賠償請求される可能性もありますので注意が必要です。

仲が良い友人と株式会社を設立する場合こそ、注意しておきましょう。

 

株式保有数によって変わる権限

持ち株割合 権利
すべて保有 すべてを自分で意思決定が可能
3分の2以上 株主総会での特別決議が可能
・定款の変更
・取締役の解任
・合併、解散
2分の1超 株主総会での決議が可能
3分の2とは異なり、特別決議は単独で行えない
過半数以上保有なので、一番権力となる
3分の1以上 3分の1以上の保有で特別決議を阻止できる
10分の1以上 会社の解散請求ができる
3%以上 株主総会の招集や帳簿の閲覧が可能
1%以上 株主総会の議案提出権が認められる

 

 上記のように株式保有数(会社設立時の出資金額)で権限が変わります。株式会社設立時の株式数については「株式会社設立時の発行株式数と発行可能株式数の決め方」をチェックしてください。

 

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会社設立の12つの準備項目

株式会社設立の準備

株式会社設立の準備項目は、定款の内容を決定していくことから始まります。専門家に相談しながら決めても可能ですし、自身でチェックして以下の項目を決めていけば、株式会社設立時の定款の作成時に役立ちます。株式会社設立の準備項目の詳細すべては「株式会社設立の準備」を確認してください。

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