2016.01.26

株式会社設立時の発行株式数と発行可能株式数の決め方

発行株式数と発行可能株式数

株式会社設立時に必要な発行株式数と発行可能株式数について説明しておきます。初めて聞く用語である場合も多いと思いますので、以下から確認してみてください。

  • 発行株式数とは:発行する株式の総数(資本金÷1株の価格)
  • 発行可能株式数とは:将来的に会社が最大何株まで発行可能か定めるもの

この2つを決めて、定款に記載しなければなりません。

発行株式数のポイント

上記のように設定している企業が多く、後で困る可能性も低いため、一般的には上記のように設定しましょう。詳しくは以下を確認してみてください。

※この内容は非公開会社(株式譲渡制限会社)の株式発行数に関しての掲載です。公開会社の場合は発行可能株式数が4倍までという制限があります。非公開会社(株式譲渡制限会社)と公開会社については「公開会社と非公開会社(株式譲渡制限会社)とは?違いを説明」を確認してください。

 

発行株式数の決め方

発行株式数は1株あたりの価格となるため、会社設立時に資本金の金額を決めておく必要があります。(複数の発起人(お金を出した人)がいる場合は、資本金に出したお金の金額によって持ち株数が変わるので注意しましょう。)資本金の金額を決めていない方は「会社設立の資本金4つの決め方と適正金額」を確認してみてください。

例えば資本金が100万円のケースを見てみましょう。

  • 資本金100万円
  • 1株あたり1万円の価格に設定
  • 発行株式数:100株

上記のような決め方になります。登記の際には、発行株式数の総数(例では100株)を記載しなければなりません。ではどのような点に注意して発行株式数を決めているのでしょうか。

 

1株いくらでも問題ない

会社設立時の場合1株いくらに設定しても特に問題がありません。1円1株でも大丈夫です。ただ一般的には以下の株価にすることが一般的です。

  • 1株=1万円
  • 1株=5万円

上記の価格設定が一般的になりますので、好みで価格を設定しましょう。あまりないケースですが、資本金が399万円の場合に400株発行しても、問題がありません。1株当たりの値段を記載する必要はありませんので、400株発行していることだけを記載すれば問題ありません。

 

複数の出資者(発起人)がいる場合

複数の出資者

上画像のように複数の出資者(発起人)がいる場合はそれぞれの出資額に応じて株式を割り当てます。その合計数が発行株式数となります。定款には発起人それぞれの持ち株数を記載し、登記の際は合計株式総数のみを記載します。

 

持ち株比率と株主の権利について

どっちが権力がある

複数の発起人がいる場合で、かつ発起人が役員(経営)をする場合は特に持ち株比率が大事になってきます。持ち株比率によって株主の権利が変わってくるからです。

持ち株割合 権利
すべて保有 すべてを自分で意思決定が可能
3分の2以上 株主総会での特別決議が可能
・定款の変更
・取締役の解任
・合併、解散
2分の1超 株主総会での決議が可能
3分の2とは異なり、特別決議は単独で行えない
過半数以上保有なので、一番権力となる
3分の1以上 3分の1以上の保有で特別決議を阻止できる
10分の1以上 会社の解散請求ができる
3%以上 株主総会の招集や帳簿の閲覧が可能
1%以上 株主総会の議案提出権が認められる

例えば、代表取締役が10%の株式を保有し、その他の従業員が90%の株式を保有していた場合、形上は代表取締役の肩書きといえますが、権力では、90%を保有している従業員の方が強い立場にあります。

新規会社設立で「発起人=代表取締役」となる場合は自分で3分の2以上の株式を保有していた方が安全といえます。

 

発行可能株式数の決め方

発行可能株式数は「会社として何株まで発行することができるか」を定款に記載する必要があります。考え方としては、将来的に資本金をどれぐらいまで増やすことが考えられるのかを検討することが一番です。

例えばですが以下のケースを見てみましょう。

  • 現時点で将来的には資本金を5,000万まで増やすイメージがある
  • 現在の資本金は500万円
  • 発行株式数は500株
  • よって発行可能株式数は5,000株と記載

こちらも発行可能株式数を多くしたとしても問題ありませんし、もちろん後で定款を変更することも可能です(費用は登録免許税に3万円かかります)。

一般的には発行株式数の4倍から10倍で検討することが無難でしょう。(公開会社の場合は発行株式数の4倍までと決められています。新規会社設立の場合はほとんどが非公開会社(株式譲渡制限会社)を選択します。詳しくは「公開会社と非公開会社(株式譲渡制限会社)とは?違いを説明」を確認してみてください。)

 

まとめ

  • 発行株式数とは、発行する株式の総数(資本金÷1株の価格)
  • 1株の価格はいくらでも問題ないが1万円または5万円が一般的
  • 複数の出資者がいる場合は、出資額に応じて持ち株数が決まる
  • 持ち株比率によって株主としての権利が決まる
  • 発行可能株式数とは、将来的に会社が最大何株まで発行可能か定めるもの
  • 非公開会社(株式譲渡制限会社)の場合は4倍から10倍が一般的
  • 公開会社の場合は4倍までと制限がる

発行株式数と発行可能株式数の注意点としては、持ち株比率によって株主としての権利が決まってくる部分になります。複数人の出資者がいる場合は注意が必要になりますね。

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会社設立の12つの準備項目

株式会社設立の準備

株式会社設立の準備項目は、定款の内容を決定していくことから始まります。専門家に相談しながら決めても可能ですし、自身でチェックして以下の項目を決めていけば、株式会社設立時の定款の作成時に役立ちます。株式会社設立の準備項目の詳細すべては「株式会社設立の準備」を確認してください。

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