2016.01.26

株式会社設立時の機関設定の注意点

株式会社設立時の機関設定

株式会社の機関設定とは、簡単にお伝えすると、株式会社の意思決定や運営を行う機関になります。以下の各機関を組み合わせることを「機関設定」といいます。

  • 株主総会」:必ず設置することが必要
  • 「取締役」:最低1人以上、取締役会を設置の場合は3人以上
  • 「取締役会」:任意で設置(取締役3名以上)
  • 「監査役」:任意で設置(取締役会ありは原則設置)
  • 「会計参与」:任意設置

※その他にも、監査役会、会計監査人、委員会、執行役などは機関はありますが、資本金5億以上の大会社が対象となるため省いています。

会社法上、会社設立時の場合は機関設定を行う必要があります。いくつかのパターンによって機関設定の設置決める必要がありますが、「会社設立時の株主構成」によって大きく変わってきますので注意しましょう。

創業時の機関設定のポイント

 新しく株式会社設立の場合は、「株主総会+取締役」の機関設定が一般的となります。新しく会社設立を行う場合はこの組み合わせで十分になります。

取締役は必ず1名以上

会社の必要期間として、取締役は1名以上必要になります。会社設立時には発起人(お金を出した人)が取締役を選ぶ権利があり、選任します。創業時の場合は基本的に、発起人が経営者(取締役)となるケースが多いので、その場合は特に問題ありません。

 

取締役になれない人がいるって本当?

残念ながら、発起人から選任されたとしても取締役になることが出来ない人がいます。

  • 「成年後見人」または「被保佐人」
  • 認知症や精神障害の人
  • 法令規定に違反し、禁固以上の刑にかせられ、執行を終えていない人
  • 会社法違反から刑の執行終了または、執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない人
  • 金融商品取引法などの法律に定められた特定の罪を犯し、執行終了または、執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない人

 基本的に、認知症や精神障害、罪を犯した人は取締役になれない期間が設定されているので注意しましょう。

 

自己破産した人でも取締役にはなれるが・・・

自己破産とは、借金等で支払不能になり、破産申立書を提出し許可を貰う行為です。経営者(取締役)が個人的に自己破産しても、新規設立の場合は取締役になれます。

ただ、会社設立をすでに行い取締役になっている状態のときは、取締役としての継続はできず、地位を失います

※民法により取締役の「委任契約」が終了したとみなされるため。

また、その会社が再度自己破産者を取締役に選任すれば、取締役になることができます。

 

その他取締役の選任について

  • 未成年でも法定代理人の同意があれば取締役になれる
  • 外国人でも、取締役人慣れる

上記が取締役選任のルールになります。取締役は会社の必要期間になりますので、選任前にはチェックしておきましょう。

 

「株主総会+取締役」の機関設定

株主総会と取締役

取締役の人数が1人の場合はこの機関設定となります。会社経営をシンプルに行うことができる機関設定なので、新規株式会社設立の場合はこのパターンがほとんどになります。

会社の意思決定を決めるのが、株主総会となります。そのため、株主が複数人いた場合や、親族やその他、出資者が株主となっていた場合、開催の手間や意思決定が遅延したりなどのデメリットが発生しますので注意しましょう。

 

取締役会の設置を検討する場合

取締役会の設置

「取締役会」を設置する条件としては取締役が3名以上の場合です。1人ないし2人の取締役で構成される場合は、取締役会の設置はできないため、考えなくても良いですが、3名以上の取締役がおり、株主が取締役になっていない場合は取締役会の設置を検討する必要があります。

  • 取締役が3名以上いる場合かつ、株主≠取締役の場合

上記のケース以外の場合は新規会社設立時に取締役会を設置し、わざわざ決定機関を分ける意味がないので注意しましょう。

 

取締役会を設置するメリット

  • 対外的な信頼度の向上
  • 取締役の独断での経営の防止
  • 株主総会ではなく取締役会で決定できるため対応が早い

以上が取締役会を設置するメリットとなり、見て分かるように、発起人が取締役1人の場合などは、設置するメリットは少ないといえます。

 

取締役会を設置するデメリット

  • 新規創業時に人を確保しなければならない
  • 人件費(役員報酬)が高くなる
  • 株主の権限が弱くなる

取締役会を定期的に開催する必要がある

上記のように創業時に取締役会を設置する場合は、取締役3名以上、監査役1名以上の計4名が必要になるため、創業時で設置するデメリットの方がはるかに大きいといえます。

 

「取締役会」設置と非設置の違い

  取締役会の設置 設置しない
取締役の人数 3名以上必要 1名以上必要
業務執行の決定 取締役会で決議 取締役の過半数
監査役
会計参与
1名以上必要 不要
代表取締役について 取締役の中から1名以上専任 選任しなければ、取締役全員が代表取締役となる

 

上記のように取締役会設置をする場合としない場合の条件は以上になります。

 

取締役会を設置したら、株主総会はどうなる

取締役会を設置した場合に関しては、株主総会では会社の重要だと思われる事項(主に、増資、定款変更、株式譲渡の承認、取締役の競業取引、利益相反取引の承認など)を決定・協議する場になります。

そのため、取締役会では、株主総会より重要度が低い事項を決める場となります。

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会社設立の12つの準備項目

株式会社設立の準備

株式会社設立の準備項目は、定款の内容を決定していくことから始まります。専門家に相談しながら決めても可能ですし、自身でチェックして以下の項目を決めていけば、株式会社設立時の定款の作成時に役立ちます。株式会社設立の準備項目の詳細すべては「株式会社設立の準備」を確認してください。

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