2016.01.21

株式会社設立の資本金4つの決め方と適正金額

会社設立の資本金決め方

株式会社を新規設立の際に資本金の金額をいくらに設定したほうが・・・というのは、新規創業者が多く質問する項目です。

結論からお伝えすると、新規会社を設立した場合の資本金適正金額は、300万円以上、1,000万円未満を資本金にすることが好ましいといえますが・・・なぜ好ましいのでしょうか。理由を確認しながら自分の会社の資本金の金額を決めてみてください。

資本金の決め方のポイント

金額設定の理由も知らずに決めてしま方が危険になりますので、しっかりと確認していきましょう。

 

1.会社設立時の資本金とは

会社設立時の資本金とは

会社設立時に必要な費用である資本金ですが、資本金とは会社の株式を発行するために集めたお金のことをいいます。そのため、資本金の金額が大きいと「経営者(発起人)がお金を保有していた」「資金を集める力があった」とみなされ会社の信頼度にもつながります

また、上の画像のような形で資本金は会社を運営していくための費用なので、額が大きいと体力のある会社だともとられます。

 

資本金のルールってあるの?

  • 資本金は1円以上で設定する
  • その他資本金の金額は自由
  • 金銭以外の財産を出資を行うことも可能

昔であれば株式会社は資本金1,000万円以上、有限会社(すでに廃止)は資本金300万円以上という決まりがありましたが、2006年の新会社法により1円以上であれば資本金の金額は自由になりました。

だから、資本金の最低金額は1円だということです。(経営者1人の場合で従業員が2名の場合は最低2円必要です。)「資本金はいくらでも良い」といわれてしまったら、逆にいくらに設定するのか悩んでしまいますよね。その悩みを解決していきます。

また、資本金は資本金は現金だけではなく、不動産や知的財産、債権、株式などの金銭以外の財産を出資を行うことも可能です。これを現物出資といいます。現物出資を行う方に関しては「設立時の資本金を現物出資する方法と流れ」を確認してみてください。

 

株式会社の資本金と合同会社の資本金の違い

株式会社と合同会社の資本金の違いは特にありません。どちらの会社設立を行う場合でも同じ注意点となります。

ただ、信頼性という部分で合同会社は株式会社よりも低くなる可能性があるので、資本金の違いというよりも法人形態の違いと考えてください。

 

2.資本金は会社の経費として利用するもの

資本金は会社の経費

資本金は会社の経費としてのみ利用できるお金です。つまり、300万円の資本金をあなた(経営者)が入れて、「生活が苦しくなったので、100万円戻す」などのことは原則行うことができません。(その場合、会社から借り入れることになってしまいます。)

会社設立時は様々な目に見えない費用がかかるものです。ある程度個人の資金にも資本金にも余裕を持て会社経営を行った方が無難といえるでしょう。

 

会社設立時の経費とは

では資本金の金額を決めるために、会社設立時にかかる1年間の経費項目について考えてみましょう。業種にもよりますが、以下のような経費がかかってきます。

  • 会社の事務所の費用
  • 会社サービス提供にかかる仕入
  • パソコンなどの費用
  • プリンターや印刷機
  • オフィスのデスクや椅子
  • 文房具や仕事で利用する備品
  • 電話機(固定電話・携帯電話)
  • 税理士費用
  • 役員を含む人件費

 どれも切り詰めることが可能な費用ですが、一番考えたいのは役員(経営者自身)の給与、つまり役員報酬です。役員報酬の決め方については「役員報酬での金額の決め方」を参考にしてみてください。

 

会社設立にかかる経費をシミュ―レーションする

 先ほど上げた項目を金額を入れてシミュレーションしてみてください。

経費項目 月々の経費(単価) 年間の金額
会社の事務所の費用 月家賃10万円
保証料50万円
170万円
パソコンなどの費用 1台20万円×2台 40万円
プリンターや印刷機 リースで月5万円 60万円
オフィスのデスクや椅子 机×2で5万円
椅子×2で5万円
10万円
文房具や仕事で利用する備品 月々2万円弱 24万円
電話機(固定電話・携帯電話) 固定電話:月1万円
取り付け工事:2万円
携帯電話:月1万円
26万円
税理士費用 月2万円
決算時20万円
44万円
役員報酬の費用 月30万円 360万円
合計 734万円

 

少し多めにかかるようにしましたが、必要な経費は上記のようなイメージで考えていきます。なるべく切り詰めれる部分は切り詰めて考える必要が出てきますね。

 

運転資金の3ヶ月~6ヶ月分を資本金の目安とする

もちろん、会社を設立するので、売り上げも利益も上がる計画だとは思います。その場合、運転資金として3ヶ月から6ヶ月分の費用を資本金とすると経営上うまく回りやすいです。

運転資金の考え方 それに伴う資本金の金額
3ヶ月の運転資金 約200万円
6ヶ月の運転資金 約350万円

シミュレーション事例に上げた経費例では200万円~350万円の間が資本金の適正額といえるでしょう。

ただ、運転資金だけで決めると経費の少ない会社場合、信頼度が下がる危険性もあるため、注意しましょう。

 

3.資本金の金額で会社の信頼度も決まる

会社の信頼度

資本金が会社の経費となることは、前項でお分かり頂けたと思いますが、会社の経費が要らない場合でも、資本金の金額を1円などにすることは会社経営上困難になるといえます。

なぜならば、資本金の金額は会社の信頼度でもあるからです。

 

資本金の金額が少ないデメリット

資本金の金額が低かったために、経営していく中で起こりうることを記載しておきます。必ずではありませんが、起こりうる事実です。

  • 銀行等の融資が通りにくい、または大きな金額を融資されない
  • メガバンク等の銀行口座開設が難しくなる
  • 大手企業と取引できない可能性がある

正確にいくらか、とういうことはお伝えすることができませんが、おおよそ資本金100万円以下の場合はかなり上記の部分で苦労すると言えるでしょう。

 

資本金が少ないと銀行の融資が通りにくい

銀行等が創業融資をする場合には、資本金の金額も評価項目の対象となります。あまりに資本金が少ないと融資は受けれなくなりますし、大きく創業融資を受けたいと持った場合でも、おおよそ資本金の2倍ぐらいの額となるのが一般的です。

 

メガバンク等の銀行口座の開設が難しい

会社設立後に陥ることですが、詐欺まがいの法人口座開設が多発化したため、メガバンクの銀行口座開設が現在非常に困難になります。地方銀行などは比較的通りやすいので問題はありませんが、メガバンクと取引を考えている場合はやはり資本金の金額も大事になります。

 

大手企業と取引できない可能性がある

大手企業の場合は取引を行う際に会社の与信調査をする場合があります。その場合、資本金が少なすぎると会社として体力がないとみなされ、取引できないということになります。

 

資本金が多い(1,000万円以上の)デメリット

手持ち資金があったからといって、資本金を多く入れることは、初めての会社設立ではデメリットが起きる可能性があります。その上限とは、資本金が1,000万円以上の場合です。

なぜ、1,000万円以上の場合、デメリットとなりえるのでしょうか。

  • 資本金1,000万円以上だと法人住民税が高くなるため
  • 資本金1,000万円以上だと消費税の免税が受けれないため
  • 資本金が3,000万円超だと法人税が高くなる
  • 登録免許税が資本金の7/1,000または15万円のどちらか多い方を支払う

資本金1,000万円以上だと会社の信頼度は向上しますが、今後経営していくデメリットも大きいといえます。

 

資本金1,000万円以上の場合の法人住民税

資本金1,000万円以上の場合は1,000万未満の資本金の会社より法人住民税が高くかかります。会社設立する地域によって多少異なりますが、

 

資本準備金を知っておこう

資本金として払い込む金額の中で2分の1を超えない範囲であれば、資本金とすることなく、資本準備金として処理できます。資本準備金の会計処理は税理士や専門家に相談しておきましょう。

 

4.資本金の金額を決める場合のチェック項目

資本金の決め方

  • 税負担を抑える場合は、資本金の金額は1,000万円未満が好ましい
  • 資本金は3ヶ月または6ヶ月分の経費(運転資金)以上に設定する
  • 銀行を含む取引先や仕入れ先を考慮して資本金を設定する
  • 創業融資を考えている場合はあらかじめ融資項目をチェックしておく

上記のような項目を考慮して、資本金の金額を決めましょう。

 

資本金の目安金額について

会社によって資本金の金額は異なるものです。そのため目安な金額などは存在しませんが、創業したばかりの新規設立法人で一番多い資本金の金額は300万円前後だといわれています。

上記のチェック項目にしたがって自社に合った資本金の金額を設定してみてください。

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会社設立の12つの準備項目

株式会社設立の準備

株式会社設立の準備項目は、定款の内容を決定していくことから始まります。専門家に相談しながら決めても可能ですし、自身でチェックして以下の項目を決めていけば、株式会社設立時の定款の作成時に役立ちます。株式会社設立の準備項目の詳細すべては「株式会社設立の準備」を確認してください。

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