2016.05.24

長時間労働の指導強化開始!残業80時間以上の全企業が対象に

長時間労働の指導強化開始

塩崎恭久厚生労働相は、現在、労働基準監督署が「1カ月の残業が100時間に達している事業所」を対象に行っている立ち入り調査についての重点監督の対象を、今後、「1ヶ月80時間を超える残業のある事業所」に広げることを2016年4月1日に表明しました。

過重労働撲滅特別対策班
新設した「過重労働撲滅特別対策班」の看板を掛ける塩崎恭久厚生労働相(右)=1日午後、東京・霞が関(画像引用元:JIJI.com様

厚生労働省によりますと、36協定により、健康に好ましくない超気労働時間を設定した事業者に対して指導を強化していくため、労働基準監督署が「1カ月の残業が100時間に達している事業所」を対象に行っている立ち入り調査についての重点監督の対象を、4月1日より、「1ヶ月80時間を超える残業がある従業員が、1人でもいると疑われる事業所」に拡大するということです。

1ヶ月80時間以上の残業があるかどうかについては、労働者からの労働相談や労働基準監督署の把握する情報を元に、事業主に点検表を送付して確認していくとしており、対象はこれまでの2倍となる年間約2万事業所となる見込みです。 

長時間労働については、今年3月25日に行われた、一億総活躍国民会議で、安倍総理が「長時間労働は、仕事と子育てなどの家庭生活の両立を困難にし、少子化の原因や女性の活躍を阻む原因となっている」と指摘し、具体的取り組みで実効をあげるよう関係閣僚に指示していました。安倍総理は、今後36協定のあり方を見直し、労働条件の条件を設けるなど、法案の改正を行っていく予定で、法案改正前の九族な取り組みとして、今回の指導強化を決定したと思われます。

しかし、今回の監視対象拡大について、衣料品専門店チェーンの幹部からは、「従業員を増やして残業時間全体の平均を抑えるのは難しい。80時間を超える分は申告しない『隠れ残業』が増えるのでは」と懸念の声も聞かれました。

36協定(サブロク協定)

36協定とは、労働基準法第36条に基づく労使協定のことです。 本来、会社は法定労働時間以上の勤務を従業員にさせてはいけません。しかし、「36協定」を労使で締結し、労働基準監督署へ「36協定届」を届け出た場合は、法定労働時間以上の残業や法定休日出勤を従業員に課すことができます。

もし「36協定届」を労働基準監督署に届け出ずに従業員に時間外労働をさせた場合は、労働基準法違反となり、罰せられますので注意しましょう。

一億総活躍社会

一億総活躍社会とは、第3次安倍信三改造内閣が制定した目玉プランのことで、少子高齢化に歯止めをかけることで、人口1億人を維持し、家庭・職場・地域で誰もが活躍できる社会を目指すというものです。

また、目標を達成するための具体策については、担当大臣・首相を含む官僚13人と有職者15人から成るで、話し合われ「一億総活躍国民会議」で話し合われます。

 

スタピ編集部からのコメント

今回、これまで立ち入り調査の基準であった残業時間月平均100時間が、80時間に引き下げられたということですが、今回、長時間労働に対して、指導強化を行った理由の1つとして、昨年11月に全国で行った立ち入り調査の結果が関係しています。厚生労働省では、昨年4月にも、東京と大阪の労働局に重労働撲滅特別対策を設置し、長期間労働の問題に力を入れてきました。そして、昨年度の全国で行った立ち入り調査では、半数近い事業所で違法な長時間勤務が見つかりました。この結果を受け、厚生労働省では、今年度より、全国すべての労働局新たに長時間労働の問題を担当する労働基準監督官を配置し、その司令塔となる専門の班を省内に作り、立ち立ち入り調査の対象を拡大することで、さらなる長時間労働の対策強化を図ったということです。しかし、長時間労働については、企業側にとって、人材不足等も関係し中々厳しいものもあり、懸念の声も多く聞かれています。

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