2016.07.11

過労死裁判で得た賠償金で遺族が「ブラック企業と闘う望(のぞみ)基金」を設立

ブラック企業と闘う望(のぞみ)基金

2016年8月7日、ブラック企業で働く人を救うための「ブラック企業と闘う望(のぞみ)基金」が設立されます。設立者は、大手居酒屋チェーンの店舗で働き、過酷な労働を強いられ飛び降り自殺をしたMさん(女性・当時26歳)の両親です。

Mさんの両親は過労自殺を巡って大手飲食チェーンと裁判をした結果、去年12月に東京地裁で大手飲食チェーン側が約1億3400万円の賠償金を支払うことで和解が成立しています。その損害賠償金の一部を使い設立します。

両親は「娘のような悲劇が二度と繰り返されないために、長時間労働などで苦しんでいても声を上げられない人たちに活用してほしい」とコメントしています。

「ブラック企業と闘う望基金」では、ブラック企業で過重労働させられている人や、賃金の未払いなどで企業を相手に訴訟を起こす際の元手となる資金を、50万円を上限に無利子で貸し付けします。尚、敗訴し金銭を得られなかった場合は返済の免除もあります。

融資を受けるためには、非正規労働者の問題などに取り組んでいる労働組合の窓口からの融資となります。

Mさんの労働環境はどんなものだったのか?

Mさんの裁判で東京地裁より損害賠償支払いの命令がでましたが、果たしてMさんの労働環境とはどのようなものだったのでしょうか?

残業は月に120時間を超えていた

過労死認定基準は、1ヶ月の残業時間が月80時間を超えた場合認められるそうです。その基準を40時間も上回っています。休憩時間は1日30分以下でした。

 

2016年4月1日より過労死認定基準が改定

今までは月の残業時間が100時間を超える場合に過労死が認められましたが、2016年4月1日より厚生労働省が「過重労働撲滅特別対策班」を設立し、過労死認定基準が月の残業80時間に引き下げられました。

 

スタピ編集部からのコメント

労働環境で悩んでいる人が裁判を起こす場合、もちろん費用がかかります。費用が捻出できないために訴訟を諦めてしまう方も多いのではないでしょうか?

「ブラック企業と闘う望基金」では無利子で50万円貸し出してくれます。貸し出しだけでもありがたいですが、敗訴して金銭を受け取れなかった場合、返済の免除をしてくれるなんて本当に良心的ですよね。

設立者のMさん両親のブラック企業に対する怒りや、ブラック企業で働く悩める人に向けての気持ちが現れているように感じます。今、自分の労働環境に疑問を持っている方や、精神的に辛いと感じている人は、1度自分は過重労働しているのかどうか確かめてはいかがでしょうか?

Mさんの両親の願い通り、基金のおかげで訴訟を起こすことが容易になり、ブラック企業がなくなる日がくることを願っています。

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