2016.02.07

会社設立するメリットとは?知っておきたい8つのポイント

株式会社を設立するメリット

株式会社を設立に悩んでいる方も多いと思いますが、会社設立を行うためのメリットについてご紹介していきます。主に、個人事業主からの法人成り、脱サラから起業を考えている方はチェックしてください。

【目次】
1.自分に決意や覚悟が生まれる
2.法人の方が信頼度が高い
・個人事業より信頼が高い理由
3.融資などの資金調達が行いやすい
・融資は個人事業と法人で大きく違う
4.社会保険の加入により人材の確保がスムーズ
・あなたはどっちに雇用されたい?
・代表者が社会保険に加入できる
5.取引先が広がる、または取引がスムーズ
・個人事業と取引しない会社の理由
6.税金が個人事業よりも安くなる可能性が高い
・法人税としての節税について
・経費の幅が広がる
・家族で働いた分を給与支払いできる
・相続税が法人はかかならい
7.決算期(決算月)の選択が出来る
・決算期(決算月)が自由に決められるメリット
8.事業の責任範囲が限られる(有限責任)

 

1.自分に決意や覚悟が生まれる

現在働いている、フリーランスや個人事業と比較しても、法人企業の経営者は決意や覚悟が違います。法人設立に比べ個人事業は簡単に費用をかけることなく仕事をスタートすることができますし、廃業しても「人材を雇っていない」「借金をしていない」場合にはすぐに辞めることも可能です。個人事業は法人企業に比べて。気分的に楽に仕事を行うことができます。

会社設立した場合は社会的責任も強くなり、かつ人材を雇うときには「会社が潰れてしまった」「今日、給与払えない」など軽はずみに伝えることはできません。(もちろん個人事業でも同様ですが。)

また、設立費用に約25万~30万ほど費用がかかり、売上が1円もなくても法人住民税(年間7万円)は会社設立を行ったら税金がかかります。そのため自分自身に覚悟が生まれやすいですね。

 

 

2.法人の方が信頼度が高い

個人事業主やフリーランスとして働くことが現在の流行になり社会的認知度も上がっていますが、会社設立した企業と個人事業主・フリーランスを比べると社会的信頼の高さがメリットといえます。また、個人事業主であれば自営ですが会社設立ならば経営者となり、社会的ステータスも高くなるのもメリットです。

 

個人事業より信頼が高い理由

会社設立を行う場合は代表者の氏名や住所、会社の所在地や資本金を出資を行い法務局に登記する必要があります。そのため、個人よりは遥かに社会的に責任が出てくるため、信頼を得ることができます。

 

 

3.融資などの資金調達が行いやすい

新しく会社設立した法人企業と個人事業に比べると、金融機関から融資が受けやすく、資金調達も行いやすくなります。これは、前項で説明した信頼度からも融資が受けやすくなり、融資額も個人と比べると大きくなる可能性は高く審査もスムーズなのがメリットといえます。

 

融資は個人事業と法人で大きく違う

金融機関からの融資は個人事業と法人で大きく違います。

  • 個人事業主:第三者保障など条件面も厳しい
  • 法人企業:広く融資の可能性がある

法人企業の場合は個人事業に比べて、財産管理や資産管理がスムーズに審査・判断することができるので金融機関の融資を受けやすくなります。また、融資以外の資金調達(投資)などのも受けることも可能になり、資金調達という面では大きく広がります。

 

 

4.社会保険の加入により人材の確保がスムーズ

社会保険関連の個人と法人の違いは(簡単に)説明すると以下の通りです。

  • 労働保険:法人、個人問わず義務
  • 社会保険(個人):加入できない
  • 社会保険(法人):従業員を使用する場合(役員含む)

※上記以外にもルールが存在するので注意してください。

人材を雇用するときに、雇用者は時給・給与の他に社会保険が加入できるかどうかを重要視する場合が多いです。そのため、個人事業よりも法人企業の方が安定した人材の確保、優秀な人材の確保が可能といえます。

 

あなたはどっちに雇用されたい?

今から経営者(または自営)になろうとしている方にお聞きします。

  • 個人事業で時給1,300円(社会保険なし)
  • 法人企業で時給1,300円(社会保険あり)

事業内容も正確に分からない場合は、法人企業を誰だって選ぶのではないでしょうか。そのため人材を必要とするビジネス、または将来的に人材を多く必要とするビジネスモデルであれば、個人事業よりも会社設立を行い、法人企業として経営したほうが無難といえるでしょう。

 

代表者が社会保険に加入できる

代表者や代表者の配偶者も社会保険(国民健康保険・厚生年金保険)に半分会社負担で加入することができます。(今までの会社員と同様だと思ってください。)脱サラして個人事業主の場合は社会保険の被保険者にはなることができません。

※個人事業主は自分で国民健康保険等に加入する必要があります。

 

 

5.取引先が広がる、または取引がスムーズ

取引先の中には個人と取引はしない会社も存在します。また、個人事業主に会社として依頼する場合には、会社によっては手続きに時間がかかったりします。そのため取引先の拡大や売上の増加を一番に考える場合は、会社設立を行った方が個人事業よりは遥かに有利になります。

事業拡大の観点においても、取引先が広がる可能性があることは大きなメリットといえるでしょう。

 

個人事業と取引しない会社の理由

個人への理解は近年広がりつつありますが、法人企業として会社を経営したほうが取引先が広がるのは事実です。
なぜ、個人事業主と取引しない企業が存在するでしょうか。

  • 会社のルールとして取引しないことにしている
  • 会社のリスク管理の観点から取引しない
  • 個人の信頼度が低いため

取引をしない企業の理由としては、「リスク管理」の問題がほとんどでしょう。(会社設立したばかりの企業がリスクがないと言えば別ですが)個人事業と比べると法人の方が、安心して仕事を任せることが可能です。

また、大手であれば資本金の金額や現在の取引先企業などを確認してから取引を開始する場合も大いにあります。

 

 

6.税金が個人事業よりも安くなる可能性が高い

個人事業である一定の売上(所得)が高くなると法人税よりも個人の税金(所得税)の方が高くなるケースがあります。これは、法人税と所得税の課税制度の違うためです。

利益(所得)が上がっている場合には法人税の方が個人事業よりも安くなる可能性があります。

 

法人税としての節税について

  • 個人事業:所得税で累進課税
  • 法人企業:原則一定税率

上記のような形なため、個人事業で売上(所得)が上がれば上がるほど累進課税のため、税率が上がってきます。一方法人企業の場合は原則一定の税率なので、売上(利益)が上がったとしても一定です。

目安としては、売上から経費を引いた残りの所得が500万円を超えるようであれば法人化したほうが節税効果は高いといえます。

 

法人税について(一定税率)

区分 条件 法人税の税率
中小法人以外   25.5%
中小法人 所得金額800万円以下の部分 19%
所得金額800万円以上の部分 25.5%

 

上記のような一定税率になっています。また、現在騒がれている「法人実効税率」ですが、実行税率とは、課税される(法人の)所得に対しての法人税・住民税・事業税の表面上負担するように見える税金の割合(表面税率)に基づいた実質的に負担する税金の割合のことを言います。

つまり、全体的に法人税が下がる傾向にあるということになります。次に個人事業主の所得税率はどうでしょうか。

 

個人事業主、所得税の税率(累進課税)

個人事業主の所得税の税率は以下のような形になります。(※分かりやすいように控除額などは省いています。)所得とは、「年間の売上―仕事で利用した経費=所得」となります。その金額に税金がかかってきます。

課税される所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円超から330万円以下 10%
330万円超から695万円以下 20%
659万円超から900万円以下 23%
900万円超から1,800万円以下 33%
1,800万円超 40%

 

先ほど説明をした所得500万円以上であれば会社設立というのは、所得330万円超から695万円以下の場合、税率が20%になるためです。会社設立は様々な費用と手間がかかるので、あくまで所得税と法人税との税金の観点からのメリットになります。

 

経費の幅が広がる

個人事業と比較すると会社設立(法人化)したほうが経費の幅が広がります。広がる理由としては以下の通りです。

  • 個人事業で認められないが法人で認められる経費があるため
  • 家庭用と事業用の線引きが法人化するとはっきりするため

上記のような理由から個人事業と比べると、法人企業の方が経費の幅が増え、利益が上がっていた場合には節税対策の効果があります。

 

家族で働いた分を給与支払いできる

個人事業の場合は原則家族の給与は支払いはできません

法人であれば、家族が働いている場合に給与が支払われ、さらに給与を経費として計上することができます。(個人事業では青色申告・白色申告の専従者給与を届ける必要が出てきます。)

会社として家族に給与を払うことで、個人に発生する所得税や住民税が分散されるメリットがあります。つまり、家族として手元に残るお金の最大化を計ることができます。。

 

相続税が法人はかかならい

会社設立を相続目的でない意外は、設立当初から相続を考えている方はいないと思いますが、会社設立を行った場合には相続税はかからないです。会社を経営している経営者に対しては相続税はかかります(経営者が保有している株にもかかります)が、会社組織であれば解散などがない限りは会社は存続します。そのため、会社の財産は相続税が発生(課税されない)しません

 

 

7.決算期(決算月)の選択が出来る

会社設立を行い法人化すると、決算期(決算月)を自由に選択することができます。

  • 個人事業主:1月~12月→翌2月に確定申告
  • 法人企業:自由に決めれる

なぜ、決算期(決算月)を決めることができるのがメリットなのでしょうか。

 

決算期(決算月)が自由に決められるメリット

自由に決めれるメリットとしては、以下の通りです。

  • 計画的な経営が可能になる
  • 計画的な節税対策が可能になる
  • 繁忙期を避けることができる
  • 税金の支払いを会社に現金があるときに設定できる

会社の運営に合わせて、決算期(決算月)を決めることができるのがメリットといえます。個人事業を営んでいた場合はイメージがわくかもしれませんが、脱サラして起業する場合は決算期(決算月)の決め方に注意しましょう。

 

 

8.事業の責任範囲が限られる(有限責任)

会社設立して法人にすることで、有限責任のメンバーで構成されます。

有限責任とは、会社の債権者に対して出資額を限度にして責任を負うことを指して有限責任といいます。つまり、自分で出資した範囲で責任を取るということになります。そのため、もし会社が倒産したとしても資本金の範囲内での金額しか責任を負いません。(合資会社・合名会社が無限責任となります。)

  • 個人事業主:倒産した場合、返済できなければ自己破産
  • 法人企業:倒産しても、資本金の範囲内で責任を負う

ただ、注意しなければならないのは、法人企業として借入を行っていた場合、経営者が連帯保証人になるケースがほどんどです。その場合、会社が取れなかった責任範囲を個人が取らなければなりません。「借り入れをしても借金を返さなくても良い。」などの発想は無理なことが分かります。

 

まとめ

会社設立して法人化するときには、メリットだけで設立する経営者は少ないのではないでしょうか。

  • 「会社設立して経営を行いたい」
  • 「会社をもっと大きくしたい」
  • 「事業を拡大したい」

などの思いから会社設立する方が大半です。メリットはあくまでメリットと理解し、スムーズな会社設立を行いましょう。

個人事業主と法人の比較表

項目 個人事業主 法人企業
信用力 低い 高い
資金調達 行いにくい 行いやすい
税率 累進課税
(最大40%)
一定
(19%~22.5%)
出資を受ける場合 贈与税(課税) 資本金(非課税)
役員の給与 経費にできない 経費になる
退職金 支給できない 支給できる
交際費の制限 なし 年間800万円
生命保険 控除になり節税効果低 全額経費の対象
赤字の繰越 3年(青色申告の場合) 9年(29年4月1日から10年に変更)
赤字の場合の税金 所得税はなし 法人住民税で約7万円かかる
解散の手続き 書類のみ 解散登記等が必要
(費用がかかる)
決算について 12月決算 自由に設定できる
設立コスト なし あり(株式会社で約24万円)
会計処理 簡易な処理でも可能
(個人でも簡単)
厳密な処理が必要
(税理士が必要な場合が多い)
社会保険等 負担なし
(従業員5人未満の場合)
1人からでも会社負担

 

上記は個人と法人をまとめた比較表になります。参考に確認してください。また、会社設立を行い法人化するのにもデメリットが存在します。

法人化のデメリットの詳細は「会社設立(法人化)の9つのデメリットは設立前に知っておこう」を確認してください。

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